岩手県産の目の積んだイタヤカエデ(杢入り)で、30~40年前に荒挽き、10年ほど前に仕上げ挽きした汁椀木地に拭き漆をしてます。
イタヤカエデ(杢入り)で、希少材です。
拭き漆の塗り手順は…木固め(たっぷり生漆を吸わせる)→室(ムロ)で乾かす(実際には温度と湿度で漆を固める)→空研ぎ#320→拭き漆→錆漆で目止め→空研ぎ#320→拭き漆→水研#400→拭き漆→水研#600→拭き漆→水研#800→拭き漆→水研#1000→拭き漆を7回程繰り返します。
この工程する事により、表面が平滑になり手触り、口にするのは口当たりが違います。
浄法寺漆はNHKでも取り上げられてますが、金閣寺の金箔張り、日光東照宮の復元に指定されており輸入漆に比べ耐久性が良く独特な臭いもしません。ただ、ここ数年で5割ほど高価になってます。
木地から仕上がりまで早くても3ヶ月以上かかります。
サイズ:117Φ×70mm
材質 :イタヤカエデ(チヂミ杢入り)
漆 :浄法寺漆
【漆器の洗い方】
漆器は、自分の手と同じと考えてください。油ものいただいた後はもちろん、洗剤を使って構いません。でも手にも優しい中性洗剤で。あまり洗剤を使いすぎると手荒れをおこすように漆にも潤いがなくなります。もちろんクレンザーなどの研磨粒子の入ったものはダメ。手をタワシ洗う人もいません。スポンジや柔らかい布を使ってください。食浄機や乾燥機、電子レンジ使用も厳禁です。漆は紫外線に弱いので直射日光は避けてください。
洗い方 1.食後の汚れた器は、なるべく早く洗いましょう。
2.最初に漆器だけを洗う。ご飯が固まった時は少々水に浸しておいても大丈夫。
3.布で洗うのがおすすめ。ぬるま湯で洗えば洗剤を使わなくても油汚れが落ちる。
4.洗ったら乾いた布で水気をしっかり拭き取る。これも手と同じです。
5.裏側は拭き忘れがち。水気が残ってると水垢がたまって隅が白くなるので注意します。
6.陶磁器は漆器にキズをつけるので漆器を片づけてから洗います。
少し面倒だと思うかもしれませんが、例えば毎日の歯磨きも面倒だといってやらない人はいません。それと同じで毎日の習慣づけをすれば良いことです。日本の楽しむうえで欠かせない器!漆器の器も楽しんで美味しいものを食べましょう。